小児の知っておきたい病気2〜呼吸器・その他
小児の知っておきたい病気2〜呼吸器・その他イメージ
RSウイルス感染症
やじるし 冬から春にかけて流行し、約70%のお子さんが生後1年以内にかかるといわれています。2歳以上では鼻水や咳程度ですむことが多いのですが、乳児、特に生後6ヶ月未満のお子さんや未熟児、心臓に病気をかかえるお子さんでは重症化して、肺炎や細気管支炎を起こす可能性があるため注意が必要です。
やじるし 症状は他のかぜと同様、鼻水や咳が出始めて、38〜39℃の発熱が出ます。ひどくなるとゼーゼー/ヒューヒューという呼吸が苦しい状態がみられ、乳児の3分の1が肺炎や細気管支炎等を起こすといわれています。
院長写真
やじるし 診断に迅速診断キットがありますが、外来診療では保険適応外であることと、RSウイル
ス感染症に対しての特別な治療法があるわけではないので、あまりメリットがないものと
思われます。
やじるし 治療は鼻水や咳、呼吸苦に対する対症療法が主体であり、重症化する場合は入院加療と
なります。また予防のための注射薬がありますが、保険適応は早産児・慢性肺疾患・先天
性心疾患をもつお子さんに限られます。
咽頭炎(クル―プ)
ウイルスイメージ
やじるし 咽頭(のどの奥から気管の始まるまでの部分)を中心とする部位の急性の炎症により、 気道が狭くなり空気が十分に吸い込めなくなり、呼吸が苦しく声帯の腫れのために特有 の咳や声がすれがみられます。(犬の遠吠え様、オットセイの鳴声様)生後3ヶ月から 6〜7歳のお子さんにみられ、寒い季節に多く発症します。重症な場合には、窒息する 危険性もあります。
やじるし 緊急を要する症状は、
1)息を吸うときに、のどの付け根や胸をへこませる呼吸(陥没呼吸)をしている。
2)脈拍が非常に速くなっている。
3)顔色・唇の色が、紫がかった色になっている。(チアノーゼ)
4)水が飲み込めなくなり、口を開け、舌を出した状態でよだれが出ている。また、  
 起き上って顎を前に、頭を後ろにし口を開けてあえぐような呼吸をしている。
 (四つん這いになったワンコの様な・・・)
やじるし 治療は安静に加え、加湿をして上げることが大変重要になります。のどの腫れを引かせる薬液の吸入・内服(ステロイド等)を用いて、緊急を要する症状を認めた場合には、入院
加療も考慮されます。

百日咳
やじるし 百日咳菌が咽喉から感染して起こる、特徴的な咳込み発作が起こる伝染病です。ワク
チンを接種していない乳児・就学前のお子さんがかかり易く
、免疫がなければ、ほぼ
100%感染します。
やじるし 始めの1〜2週間はかぜと同様の症状ですが、次第に咳が強くなります。咳が「コンコン」
と長く続き、その後「ヒーッ」と息を吸い込む咳込み発作を繰り返し、最後に粘調な痰を
出します。乳児では呼吸が一時止まることもあり、合併症がなければ発熱はありません。
やじるし 合併症として肺炎や中耳炎が多く、この場合は熱が出ることがあります。まれに脳症を
合併することがあります。
やじるし 治療は、室温をできるだけ一定に保ち、加湿・空気清浄、安静、十分な水分摂取に心掛
けて、抗生物質を用います。乳児や発熱を伴うお子さんの場合は入院が必要です。治癒
までに約3ヶ月かかり(=だから”百日”咳)、
5ヶ月以下の乳児では重症化することがあ
ります。
やじるし 予防接種:百日咳ワクチンは三種混合ワクチンに含まれていることから、
予防接種の徹底は不可欠です。

水イボとプール
やじるし 水イボとは、皮膚にウイルスが感染し生じるイボの一種です。水イボを引っかいたり
するとかゆみが生じ、更に掻いて・・・結果さらにウイルス:水イボが拡がっていき
ます。子供に多い病気で肌と肌が接触したり、タオル・ビート板等を介しても感染は
拡がります。確かにプールは感染の場となり易いですが、半袖・半ズボンで遊んでい
れば感染は起こり得るので、プールだけを禁止しても意味はありません。
やじるし 治療は専用のピンセットで水イボを1個ずつ摘み取っていくしかなく、表面麻酔テープ
を使用しても、全く痛みがないわけではありません。また目で確認できる水イボ除去し
ても、100%取り切れるわけではないので、再発することがほとんどです。
やじるし 水イボはウイルスなので、治療(摘み取る)をしなくても9割程は1〜年で自然に治る
ので、それを治療する必要があるか否かは賛否両論です。但しどんどん拡がり、かゆみ
が強い場合についてはご相談ください。なお感染力は弱く、健康なヒトの健康な皮膚に
ウイルスが付着しても感染はしません。

こどものアレルギー性鼻炎と花粉症
アレルギーイメージ
やじるし アレルギー性鼻炎はこどもの他のアトピー性疾患(アトピー性皮膚炎・気管支喘息)に比べて、症状が軽いことが多いため「このくらいなら・・・」と受診せずに様子をみられていることが少なくありません。しかし放置・増悪により中耳炎・副鼻腔炎を繰り返す温床となること、集中力の低下・睡眠不足の原因等にもなり得るので、治療の対象と考えてください。
やじるし アレルギー性鼻炎には、1年を通して症状のある通年性鼻アレルギーと、花粉の時期に一致して症状が出現する花粉症があります。
やじるし 原因として、通年性鼻アレルギーのアレルゲンには、主にダニ・ハウスダスト・カビ等 があり、花粉症のアレルゲンには、スギ・ヒノキ(2〜4月)、カモガヤ(5〜7月)、 ブタクサ。ヨモギ(8〜9月)等です。その他に、タバコ、刺激臭、チョークの粉、急激 な温度の変化等は、鼻粘膜を刺激して症状を悪化させることがあります。
やじるし 主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。このため口で呼吸をしたり、いびきを伴う ことがあります。また鼻のかゆみや鼻出血を伴うことがあります。そして近年いわれてい る”花粉症の低年齢化”により、2歳くらいから花粉症が発症するケースがりますが、成人 と異なり最初の症状が
”顔をかゆがる”ことが多いので、流行時期には注意をしてください。
やじるし 治療はアレルゲンがはっきりしている場合には、アレルゲンの除去が第一です。 治療薬は、抗アレルギー剤等の内服と点鼻薬の併用が主体となります。