小児の知っておきたい病気1〜感染症
小児の知っておきたい病気1〜感染症イメージ
突発性発疹
やじるし 4ヶ月頃から2歳頃までにかかります。(1歳未満が90%)〜生まれて初めての高熱・発疹性疾患のことが多く、その名前は聞いた事がある方が多いと思います。
やじるし 急に高い熱(多くは39℃台)が出て、1‐3日のうちに突然下がって、その後に身体に発疹が出ます(手足に出ることは少ないです)。咳・鼻汁などのかぜ様の症状はあまりなく、約半数が軟便・下痢になります。解熱後に機嫌が悪くなったり、ちょっとした刺激に敏感になったりします。(意外と高熱時にやたら元気なことが多いです。)
院長写真
やじるし 主にヒトヘルペスウイルス6.7が原因であり、大部分は後遺症はありません。
また中には2度かかることがあります。高い熱のため、ひきつけ=熱性けいれんを
起こすことがあります。
やじるし 特別な治療はなく、十分なクーリングと水分を与えることに終始してください。

水痘(みずぼうそう)・帯状疱疹
やじるし 水痘(みずぼうそう)は、全身に水泡性発疹が現れる伝染力の強い病気です。そして、
水痘にかかったことのある年長児や大人で、体内に潜んでいたウイルスが再び皮膚に
痛みを伴う(神経痛)水泡性発疹そして現れてくるの病気を帯状疱疹といいます。
すなわち、水痘と帯状疱疹の原因となるウイルスは、同じヘルペス属のウイルスです。
やじるし 水痘は1度かかると2度とかかりません。3-6歳に多く、新生児に感染することもあ
ります。帯状疱疹は大人〜ご年配の方に多い病気ですが、年長児で発症することがあり
ます。
やじるし 水痘の症状は、顔〜頭髪の生え際、体幹(胸・腹・背中、意外と陰部に多い)に虫刺さ
れ様の発疹で始まり、1日前後でその発疹の上に水泡を伴います。発熱することもあり、
その後水泡がつぶれ・消失し、かさぶたになって治ります。(1〜2週間)
やじるし 水痘の治療は発症48(〜72)時間以内であれば、抗ウイルス剤を投与します。また、
水泡性発疹はかゆみを伴うので、水痘用の軟膏を塗ります。
やじるし 水痘は、全ての発疹がかさぶたになるまで、幼稚園〜学校は登校停止です。
(学校保健法)
やじるし 帯状疱疹にかかっている大人に接することで、お子さんが水痘にかかることもあります
ので、十分に注意をしてください。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ、ムンプス)
ウイルスイメージ
やじるし ムンプスウイルスが咽喉や鼻から入って感染し、潜伏期間は2-3週間で、感染しても発病しないことが、30〜40%もあります。(不顕性感染)
幼稚園児〜小学生がかかり易く、耳の下の唾液腺(耳下腺)が腫れて、少し〜かなり痛みます。両側〜片側だけ腫れる場合もあります。流行性耳下腺炎は1度かかると2度とかかりません。
やじるし 注意することは、
1) 耳の下が痛い時は冷やしてあげてください。
2) 酸っぱいものや果汁は、耳下腺の痛みを増強するので避けましょう。また唾液の分泌も悪く、飲みこみに不自由を感じるため、汁物、麺類等ののど越しの良いものを食べさせて上げてください。
3) 高熱、頭痛、嘔吐がある場合には、髄膜炎の合併(3〜10%)が考えられるので、すぐに受診をしてください。
やじるし 耳下腺の腫れが完全にひくまでは(約1週間)、幼稚園〜学校は登校停止です。
(学校保健法)

反復性耳下腺炎・化膿性耳下腺炎
やじるし 反復性耳下腺炎:耳下腺が何回も腫れ、”おたふくかぜ”と間違えやすい病気です。
伝染病ではなく、原因も良く分かっていません。(不明もしくは細菌性ともいわれ、
抗生物質が効く場合もあります。)6歳未満に多く、中学生までに80〜90%は自然に
起こらなくなります。
やじるし 化膿性耳下腺炎:耳下腺に細菌が侵入することにより、発熱、耳下腺の腫れと痛み等が、
多くは一側性(片側性)に起こり、抗生物質で治癒します。

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A群溶連菌感染症
やじるし A群 β溶血性連鎖球菌が、ヒトに感染して起こるいろいろな病型や症状をまとめて
溶連菌感染症といい、4歳〜10歳くらいのお子さんに多くみられます。溶連菌に感染する
とその毒素等により、急性の症状1)2)3)に加え、2〜3週後に合併症4)5)が見られたりと
その症状は非常に多彩であることから、きちんと診断し治療・経過観察して行く事が重要と
なります。
やじるし 1)溶連菌性咽頭炎:高熱と咽喉の痛み、頭痛、嘔吐で急激に発症し、咽喉は真っ赤に
 腫れ、ときには小さい出血やイチゴ舌もみられます。適切な抗生物質を服用すると4〜6日
 ほどで症状は改善します。
やじるし 2)猩紅熱:溶連菌性咽頭炎に全身の発疹を伴ったものが猩紅熱です。溶連菌性咽頭炎と
 同様の症状で発症し、2日目頃にかゆみを伴う細かいざらざらした発疹が頚部、脇の下〜
 脇腹に出現。3日目頃にイチゴ舌、1週間目頃に皮膚の落屑(皮膚がバラバラむけてくる)
 を認めます。
やじるし 3)皮膚の感染症:@膿痂疹〜細かい膿疱がブツブツできます。A丹毒〜皮膚の下の広
 い範囲の炎症です。限局した部分が赤く腫れ熱が出ます。
やじるし 4)急性糸球体腎炎と5)リウマチ熱:ともに発症のメカニズムは不明な点が多いのですが、
 免疫的な異常が関与しているものと考えられています。4)急性糸球体腎炎は血尿が
 出たり、尿量の減少、身体のむくみ等が出現します。また、5)リウマチ熱は、発熱と
 関節痛(関節炎)、心臓の病気等を伴います。これらは近年において、溶連菌感染症の
 病態が明らかになって来ていることから、早期発見・早期治療されることにより、あまり
 みられなくなっています。
やじるし 診断はこれらの臨床症状に加え、溶連菌感染に対する迅速診断キットの普及により、比較
的容易になっており、治療としてはペニシリン系抗生物質を中心に10〜14日間服用する
ことで、急性の症状1)2)3)のみならず、その後の合併症4)5)の発生も防ぐことができます。

夏の流行性疾患(プール熱・ヘルパンギーナ・手足口病)
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やじるし プール熱(咽頭結膜熱)殺菌が不十分なプールの水からアデノウイルスが感染することがあるので、この名前がついています。発熱、咽頭炎、結膜炎が主な症状で、発熱は高熱のことが多く、4日前後続きます。咽喉の痛みや目の痛みは約1週間で改善します。治療は対症療法で、安静・十分な水分補給、手洗い・消毒を十分に行います。
やじるし ヘルパンギーナ:エンテロウイルス群が原因で、1歳代のお子さんに多く発生します。
突然の発熱と咽喉の奥に水泡ができます。水泡がやぶけると潰瘍になり痛みを伴います。
1週間程度で治りますが、咽喉の痛みのために飲食ができなくなることがあります。咽喉に
しみない食事や水分を少量ずつ与えてください。
やじるし 手足口病:コクサッキ―A16ウイルスとエンテロウイルス71が主な原因で、保育施設
などで集団発生することがあります。発熱の程度は軽く、手のひら、足の甲・底、口の中
に発疹・丘疹が出現します。(必ずしも全て部位に出現するわけではありません。)
1週間程度で治癒しますが、まれに髄膜炎、小脳失調などの神経合併症を起こします。

※3つの疾患の共通点
1)いずれも夏に発生する頻度が高いウイルス性疾患です。
2)典型例は症状から診断が可能です。
3)原因に対する治療法はありません。発熱や咽喉の痛みなどの症状を和らげる対症療法
 を行います。
4)ときに流行や集団発生が起こるので、感染を拡大させないように注意します。